
人混みを避けて、自然と向き合う時間が欲しい——そんな願いを叶えてくれるのが“ソロキャンプ”。
とくに関東圏ではアクセスが良く、気軽に非日常を楽しめるキャンプ場が増えてきました。
しかし、有名スポットは週末ともなれば予約も取りづらく、混雑気味。
そんなときこそ注目したいのが、「穴場」のソロキャンプ場です。
この記事では、関東エリアで静かに過ごせるおすすめの穴場キャンプ場を厳選してご紹介。
初心者でも安心して楽しめる場所から、ベテランキャンパーが唸る秘境感あふれるスポットまで、一人だからこそ楽しめる“自分だけの場所”を見つけてください。
ソロキャンプで「穴場」を選ぶべき理由

静かに過ごせる環境が手に入る
ソロキャンプの醍醐味は、自分のペースで時間を過ごせること。
人混みや騒がしいグループキャンパーがいると、その静けさは損なわれてしまいます。
だからこそ、「穴場」のキャンプ場はソロキャンパーにとって理想的。
自然の音だけを聞きながら、焚き火を囲んで本を読んだり、ぼーっと星空を眺めたり…。
“誰にも邪魔されない贅沢”を味わえるのが、穴場の最大の魅力です。
設備が整っていても混雑しにくい
穴場といっても、決して不便な場所ばかりではありません。
近年は“知る人ぞ知る”隠れ家的キャンプ場にも、最低限の設備(トイレ、水場、薪販売など)が整っていることが増えています。
平日はもちろん、週末でも人が少ないため、炊事場やトイレも混雑せず快適。
自分だけのキャンプサイトを設営できる余裕もあり、まさに“秘密基地”のような感覚が楽しめます。
予約が取りやすく計画が立てやすい
人気キャンプ場は数週間〜数ヶ月先まで埋まっていることも珍しくありませんが、穴場キャンプ場は比較的予約が取りやすく、前日や当日でも空きがある場合も。
思い立ったらすぐ行ける柔軟さがあり、天候や体調に合わせて無理のない計画を立てやすいのもメリットです。
スケジュールに縛られず、気ままにソロキャンプを楽しみたい人にぴったりです。
治安面・安全性の面で安心なことも多い
意外かもしれませんが、穴場キャンプ場の中には、管理人が常駐していたり、リピーターが多く地域に馴染んでいる場所も少なくありません。
一見、秘境のように見えても、地元の人に愛されていて安心できる雰囲気があります。
とくにソロキャンプでは、防犯・トラブル回避のために周囲の雰囲気や管理体制も重要。
「人が少ない=危険」とは限らないという点を覚えておきましょう。
関東エリア別|静かに楽しめる穴場ソロキャンプ場7選

神奈川県|緑と静寂に包まれる「ウェルキャンプ西丹沢」
神奈川県山北町の西丹沢エリアに位置する「ウェルキャンプ西丹沢」は、広大な敷地に川や林、山の自然が溶け込むロケーション。
ファミリー向けのゾーンもありますが、ソロ向けの静かなエリアも確保されており、自然の音に耳を澄ませながら自分時間を楽しめる穴場です。
管理体制もしっかりしており、売店や薪の販売、水洗トイレも完備。
川沿いのサイトでは、目の前で焚き火をしながら川音に癒される贅沢な時間が流れます。
- アクセス:東名高速「大井松田IC」から約45分
- ソロ向け度:★★★★☆(設備充実、ゾーニング良し)
- 穴場ポイント:平日や雨上がりの日はほぼ貸切状態も
千葉県|養老渓谷「ごりやくの湯キャンプ場」
房総半島の内陸、養老渓谷にひっそりとたたずむ「ごりやくの湯キャンプ場」は、温泉施設に併設された静かなキャンプ場です。
観光客は温泉目当てが多く、キャンプ場は意外と知られておらずソロ利用者が落ち着いて過ごせる穴場として重宝されています。
川のせせらぎや野鳥のさえずりを聞きながら、静かにテントを張る——そんな理想のソロキャンプが叶う場所です。
入浴施設が近いのも高ポイント。
- アクセス:小湊鉄道「養老渓谷駅」から車で約10分
- ソロ向け度:★★★★★(温泉併設の快適穴場)
- 穴場ポイント:温泉×キャンプの組み合わせが最高
栃木県|中禅寺湖の裏手「菖蒲ヶ浜キャンプ村」
日光・中禅寺湖の奥に位置する「菖蒲ヶ浜キャンプ村」は、車道の終点にありながら意外と知られていない、まさに隠れ家のようなキャンプ場です。
湖畔に面したフリーサイトでは、早朝の霧や夕焼けの美しさを独り占めできます。
湖面にカヌーを浮かべたり、森林散策に出たりとソロだからこそ没頭できる時間がここにあります。
電波が届きにくい場所なので、デジタルデトックスをしたい人にもおすすめです。
- アクセス:いろは坂を超えて中禅寺湖畔へ(車推奨)
- ソロ向け度:★★★★☆(景観◎、自然の密度が高い)
- 穴場ポイント:夜は静寂そのもの。自然と向き合える本格派
埼玉県|秩父の山奥「スプラッシュガーデン秩父」
秩父の山間にある「スプラッシュガーデン秩父」は、比較的マイナーな存在ながら、温泉・BBQ・オートキャンプが揃った多機能型キャンプ場です。
ソロ向け区画もあり、山に囲まれた開放感と落ち着きの両立が魅力。
ソロキャンパーに人気の理由は、都心からのアクセスが良く、温泉も利用できる利便性。
それでいて週末でも混雑しにくく、静かに過ごせる絶妙なバランスです。
- アクセス:関越道「花園IC」から約40分
- ソロ向け度:★★★★☆(静かさと快適さを両立)
- 穴場ポイント:リピーターが多く“知る人ぞ知る”存在
茨城県|八溝山ふもとの「大子広域公園オートキャンプ場グリンヴィラ」
茨城県の北部、大子町にある「グリンヴィラ」は、キャンプ初心者でも安心して利用できる高規格キャンプ場。
一見“穴場”ではないように思われますが、広大な敷地のためソロキャンパーは離れた静かなサイトを選ぶことが可能です。
露天風呂付きの温泉施設やレンタルも充実しており、装備を揃えていない初心者にも最適。
混雑が少ない平日を狙えば、まるでプライベート空間のように過ごせます。
- アクセス:常磐道「那珂IC」から約1時間
- ソロ向け度:★★★★☆(高規格&安心感◎)
- 穴場ポイント:平日は意外と空いている!
群馬県|利根川源流に近い「丸沼高原オートキャンプ場」
群馬・片品村の山奥にある「丸沼高原オートキャンプ場」は、標高約1,400mという高地に位置する涼しいキャンプ場。
夏でも涼しく、避暑地としても知られていますが、アクセスのハードルの高さから意外と人が少ないのが特徴です。
自然の密度が高く、森林浴や登山、丸沼湖での釣りも楽しめるアクティブ派向け。
“人の気配を感じたくない”というソロキャンパーにはぴったりの一人時間が流れます。
- アクセス:関越道「沼田IC」から約60分
- ソロ向け度:★★★★★(孤独感が心地よい)
- 穴場ポイント:夏の涼しさは関東でも屈指
東京都|檜原村の奥「神戸(かのと)国際マス釣場キャンプ場」
都内とは思えない秘境感がある檜原村にある「神戸国際マス釣場キャンプ場」は、多摩川源流のような清流沿いにある静かなキャンプ場。
都心から車で1.5時間程度という距離ながら、人里離れた自然が広がっており、“近くて遠い”穴場として知られています。
釣り堀もあるため、ゆっくり釣りを楽しんだり、焚き火で静かに過ごすのにも最適。
ソロ用のスペースも豊富で、リピーターの中には「東京の中で一番好きなキャンプ場」と語る人も。
- アクセス:圏央道「あきる野IC」から車で約40分
- ソロ向け度:★★★★★(アクセス良好&自然◎)
- 穴場ポイント:平日は貸し切り気分も味わえる
ソロキャンパー向けに穴場を楽しむコツ

事前情報のチェックは念入りに
穴場と呼ばれるキャンプ場は、公式サイトが簡素だったり、情報が古い場合も少なくありません。
行く前に必ず確認しておきたいのは以下のポイントです:
- 水道・トイレ・ゴミ捨て場の有無
- 直火OKかどうか
- 車の乗り入れ可否
- 携帯電波の状況
口コミサイトやSNSで実際の体験談を探すのも有効です。
「穴場=不便」という先入観を持たず、事前情報を丁寧に拾うことで快適なソロキャンプに近づきます。
装備はシンプルでも安全性重視で
ソロキャンプでは荷物が多すぎると設営・撤収に時間がかかり、かえって疲れてしまうことも。
装備は最小限で構いませんが、安全性だけは妥協しないようにしましょう。
たとえば:
- 焚き火台やランタンは転倒しにくい安定性のあるものを選ぶ
- クマ鈴や防犯ブザーを念のため携帯
- 携帯バッテリーと予備のライトは必須
誰にも頼れない“ひとり”だからこそ、自分の身は自分で守れる準備が大切です。
周辺施設や水場の位置は要確認
穴場のキャンプ場では、水場が1カ所しかない、トイレが離れているなどのケースもよくあります。
設営する場所を決める前に、まず場内を軽く歩いて全体像を把握するのがポイント。
おすすめは、水場やトイレに程よく近く、かつ人目が気にならない場所。
夜に真っ暗な中トイレまで歩くのは思った以上にストレスなので、安全と快適のバランスを考えて選びましょう。
野生動物や虫対策は万全に
穴場のキャンプ場ほど自然との距離が近く、野生動物や虫との遭遇率も高まります。
基本の虫除けスプレーや蚊取り線香はもちろん、以下の対策も役立ちます:
- 食料は必ず密閉保存し、夜間はテント外に置かない
- 虫が寄りにくい明かり(黄色LEDなど)を使用
- 静かなエリアでは物音にも注意し、熊鈴や音の出るアイテムを携行
特に山間部のキャンプ場では「出没注意」の看板がなくても野生動物はいるものと思って備えることが大切です。
ソロキャンプ穴場スポットに関するよくある質問(FAQ)

平日でも予約は必要ですか?
答え:基本的には「必要」と考えましょう。
穴場といえども、近年のソロキャンプ人気の高まりで、平日でも利用者が増えつつあります。
特にソロ専用サイトや電源付き区画など、限られた設備は早めに埋まることも。
予約が不要なフリーサイトもありますが、現地に行ってから「満員」では困ります。
事前に問い合わせたり、公式サイトや予約サイトでチェックしておくのが安心です。
車がない場合でも行ける穴場はありますか?
答え:あります。ただし数は限られます。
公共交通機関でアクセスできるキャンプ場も関東には存在します。
たとえば東京都・檜原村のキャンプ場などは、電車+バスで行ける場所もあり、車を持たないソロキャンパーの強い味方です。
ただし、荷物の運搬や最寄りバス停からの距離に注意が必要。
バックパックで持ち運べる範囲の装備にするなど工夫が求められます。
女性のソロキャンプでも安全ですか?
答え:場所と準備によりますが、安全に楽しめる環境はあります。
女性一人でも安心して利用できるキャンプ場の条件は以下の通り:
- 管理人が常駐している
- 夜間でも照明が整っている
- ソロキャンパーの利用が多い(孤立しない)
- 携帯電波が通じる
こうした条件を満たす高規格で静かなキャンプ場は、女性のソロキャンプにもおすすめです。
ただし、穴場すぎて人気がない場所では逆に孤立しすぎる場合もあるので、初めての場合は安全性を重視して選びましょう。
電波が届かない場所はありますか?
答え:はい、山間部や湖畔のキャンプ場では電波が不安定な場所も多いです。
特に中禅寺湖や丸沼高原、丹沢の奥地などでは、キャリアによっては圏外になることもあります。
これはある意味“自然に集中できるメリット”でもありますが、緊急時のことを考えると不安に感じる人もいるかもしれません。
対策としては:
- オフライン地図アプリ(例:MAPS.ME)を事前にダウンロード
- 家族や知人に「ここに行く」と共有しておく
- ポータブル電源を携帯し、スマホの充電切れに備える
電波の届きにくさもまた、非日常の一部として楽しむ余裕があるとソロキャンプの魅力はさらに広がります。
まとめ|“自分だけの時間”を見つけるなら、穴場ソロキャンプが最高の選択

ソロキャンプは、自分のリズムで自然と向き合い、心を整える貴重な体験。
とくに関東エリアの「穴場キャンプ場」は、混雑を避けつつ、静けさと安心感のある時間を提供してくれます。
この記事で紹介したような場所は、知る人ぞ知る静寂のフィールド。
アクセスのしやすさ、自然の豊かさ、そして“ちょうどいい距離感”のある環境が、あなたのソロキャンプデビューやリピート体験を後押ししてくれるでしょう。
ソロキャンプだからこそ、場所選びはとても大切です。
「ただ静かな場所」ではなく、「自分と向き合える場所」を選ぶことが、最高のソロキャンプ体験への近道です。
さあ、次の週末は、あなただけの“秘密の場所”へ出かけてみませんか?