
2025年の中秋の名月は、1年の中でも特に美しい満月を楽しめる特別な日です。
秋の澄んだ空気の中、まんまるな月を眺めるひとときは、日本ならではの風情を感じさせてくれます。
この記事では、2025年の中秋の名月の日程や見頃時間、おすすめ観賞スポット、イベント情報、写真撮影のコツ、月見をより楽しむためのアイテムまでをまとめてご紹介します。
ご家族や恋人、友人と一緒に、忘れられない秋の夜を過ごしましょう。
1. 2025年の中秋の名月はいつ?

中秋の名月と満月の違い
「中秋の名月」とは、旧暦8月15日の夜に見える月のことを指します。
旧暦は太陰太陽暦をもとにしており、新暦(現在のカレンダー)とは日付がずれるため、中秋の名月の日は毎年変わります。
一方で「満月」は、月と太陽の位置関係が一直線になり、月が完全に丸く見える瞬間のこと。
実は、中秋の名月と満月は必ずしも同じ日ではありません。
場合によっては、中秋の名月の日が満月の1日前や1日後になることもあり、「名月=満月」とは限らないのです。
2025年の日程と月の出・月の入り時間
2025年の中秋の名月は、10月6日(月)です。
この日の東京での月の出は17時16分ごろ、月の入りは翌朝5時03分ごろ。
全国的に日没後しばらく経てば、空にくっきりとした丸い月が浮かびます。
なお、2025年は珍しく中秋の名月と満月が同じ日にあたり、まさに「完璧な満月」を楽しめる年となります。
観賞に適した時間帯と方角
お月見をするのにおすすめの時間帯は、日没後1〜2時間の間。
空が完全に暗くなり、月が高すぎない位置にあるため、景色や建物と一緒に眺めやすく、写真も映えます。
月の方角は、おおよそ東から昇り、夜が更けるにつれて南の空へと移動していきます。
特に19時〜21時頃は観賞にも撮影にも最適な時間帯です。
海辺や高台、視界の開けた公園など、東から南方向がよく見える場所を選ぶと、より美しい名月を堪能できます。
2. 中秋の名月を楽しめるおすすめスポット【全国編】

都市部からでも楽しめる観賞スポット
都会の中でも、視界が開けた場所や水辺、公園なら十分に名月を堪能できます。
例えば東京では、隅田川テラスや浜離宮恩賜庭園などが人気。高層ビル群の夜景と月が重なる瞬間は、まるで映画のワンシーンのようです。
大阪では大阪城公園や中之島公園がアクセスも良く、仕事帰りや買い物の合間に立ち寄れるのが魅力。
都市部は人工的な光が多いですが、その分夜景と月のコントラストが映え、写真好きにもおすすめです。
自然豊かな場所で楽しむ絶景ポイント
自然の中で眺める月は、街中とは一味違う迫力があります。
例えば、長野県の美ヶ原高原や北海道の支笏湖は、空気が澄み渡り、天の川や星々と一緒に名月を楽しめるスポット。
静かな湖面や広大な草原に映る月光は、心を穏やかにしてくれます。
また、海辺なら千葉県の九十九里浜や神奈川県の江の島もおすすめ。
月明かりが海面に道を描く「ムーンロード」は、秋ならではの絶景です。
ライトアップやイベントが行われる場所
中秋の名月に合わせて、全国各地で観月会やライトアップイベントが開催されます。
京都の清水寺や平安神宮では、特別夜間拝観や演奏会が行われ、歴史的建造物と月の共演が楽しめます。
また、奈良の興福寺や春日大社では、境内が灯籠で幻想的に照らされる「観月祭」が有名。
こうしたイベントは、ただ月を眺めるだけでなく、日本文化や秋の風情を一層感じられる時間を演出してくれます。

3. 地域別|2025年おすすめ観賞スポット

関東のおすすめスポット
関東エリアでは、夜景と名月を同時に楽しめるスポットが豊富です。
東京では東京スカイツリーの展望デッキから見る名月が圧巻。高さ350mから見下ろす夜景と東の空に昇る月は、まさに絶景です。
また、神奈川県のみなとみらい臨港パークでは、港町のライトと海に映るムーンロードがロマンチック。
自然派なら、埼玉県の秩父ミューズパークや千葉県の館山城山公園など、高台からの眺望がおすすめです。
関西のおすすめスポット
関西は歴史的建造物と名月のコラボが楽しめるエリア。
京都の清水寺や嵐山渡月橋は、観光名所としてだけでなく、秋の夜の観月スポットとしても有名です。
大阪では万博記念公園が広大な芝生エリアを持ち、ゆったりと月を眺められます。
奈良の若草山や平城宮跡では、歴史的な景観と夜空の美しさを同時に味わえます。
北海道・東北のおすすめスポット
空気が澄んだ北国は、特に月がくっきり見える条件が整っています。
北海道の大沼国定公園では、湖面に映る名月と紅葉が同時に楽しめます。
青森県の弘前公園や岩手県の龍泉洞周辺も、自然と静寂が魅力の観月スポットです。
福島県の猪苗代湖は湖面に映るムーンロードが長く、幻想的な風景が広がります。
中部・東海のおすすめスポット
長野県の美ヶ原高原や霧ヶ峰高原は、標高が高く星空観賞にも最適。
愛知県では名古屋城の周辺がライトアップされ、金鯱と名月の組み合わせがインパクト大。
静岡県の三保の松原からは、駿河湾越しに月と富士山を同時に眺められる絶景が広がります。
中国・四国・九州のおすすめスポット
広島県の宮島・厳島神社は、海に浮かぶ大鳥居と月の共演が息をのむ美しさ。
香川県の栗林公園や愛媛県の道後温泉本館周辺も、情緒ある雰囲気の中で観月ができます。
九州では長崎港や熊本城が人気で、ライトアップと月が見事に調和します。
沖縄では、海辺から水平線近くに昇る大きな月を眺めることができ、本土とは違った南国の風情を味わえます。

4. 中秋の名月をもっと楽しむイベント情報

お月見フェスやライトアップイベント
中秋の名月に合わせて、全国各地で「観月イベント」や「お月見フェス」が開催されます。
東京・六本木ヒルズのスカイデッキ観月会では、都心の夜景と満月を同時に楽しめるほか、和楽器の生演奏やお月見スイーツの販売も行われます。
大阪の中之島バラ園周辺では、月明かりに映える夜景を背景に、屋台やキッチンカーが出店し、賑やかな雰囲気の中でお月見を堪能できます。
こうしたイベントは、景観だけでなく食や音楽、アートと融合した新しい月見体験を提供してくれます。
寺社での観月会や音楽イベント
歴史ある寺社では、より厳かな雰囲気の観月会が開かれます。
京都の平安神宮 観月の夕べは、舞殿での舞楽や琴の演奏が行われ、境内が幻想的な灯りに包まれます。
奈良の興福寺 中秋観月会では、五重塔と月の共演が見どころで、参拝客は静かに月を愛でながら古都の夜を楽しめます。
また、地方の小さな神社やお寺でも、地域の人々が集まる手作り感のあるお月見会が多く、アットホームな雰囲気を味わえるのが魅力です。
お月見団子・限定グルメが楽しめる催し
中秋の名月といえば、やはりお月見団子や秋の味覚。
各地の和菓子店やカフェでは、この時期だけの限定スイーツが登場します。
例えば、京都の老舗では月に見立てた金色のまんじゅうや、ススキをあしらった和菓子が人気。
また、温泉地や観光地では、月見酒や栗・サツマイモを使った料理を提供する特別メニューが用意されることも。
観月会と合わせて味わえば、視覚と味覚の両方で秋を満喫できます。

5. 写真映えする月の撮り方・SNS投稿のコツ

スマホでキレイに撮るための設定
最近のスマホカメラは性能が高く、設定次第で名月も十分美しく撮影できます。
おすすめは夜景モードやプロモードを活用すること。
プロモードではISOを低め(100〜400程度)に設定し、シャッタースピードを1/60〜1/125秒程度に調整すると、月の輪郭がくっきり写ります。
ズームしすぎると画質が落ちるため、2〜3倍ズーム程度で撮り、後でトリミングすると鮮明さを保ちやすいです。
また、手ブレを防ぐために三脚やスマホスタンドの使用も効果的です。
一眼レフ・ミラーレスで撮るコツ
一眼レフやミラーレスカメラなら、より高画質で月の模様までくっきり撮影できます。
レンズは200mm以上の望遠がおすすめ。
露出はマニュアル設定にし、ISO100〜200・絞りF8〜11・シャッタースピード1/125秒前後を目安にすると、月の明暗が自然に表現できます。
また、月だけを撮るのではなく、前景に建物やススキなどを入れると、写真にストーリー性が加わります。
リモートシャッターやセルフタイマーを使えば、シャッターを押す際のブレも防げます。
風景や建物と一緒に撮る構図テクニック
SNS映えを狙うなら、月単体よりも「何かと組み合わせた構図」が効果的です。
例えば、寺社の屋根越しに昇る月、ススキの穂先と並ぶ月、湖面に映るムーンロードなど。
広角レンズを使えば、背景を広く取り込みつつ月もアクセントにできます。
また、月を画面の中心から外して「三分割構図」にすると、写真全体がバランス良く見えます。
色味は少し暖色寄りに調整すると、秋の夜らしい柔らかい雰囲気になります。

6. お月見を盛り上げるおすすめアイテム

お月見団子や秋の味覚グルメ
中秋の名月といえば、お月見団子は欠かせません。
団子を十五個、三段に積むのは「十五夜」に由来し、健康や幸福を祈る意味があります。
最近では白団子だけでなく、栗やさつまいもを練り込んだ団子や、月をイメージしたカスタード入りのスイーツも人気。
また、秋の味覚としてサンマの塩焼きや栗ごはん、柿や梨などのフルーツを揃えると、食卓も一層華やぎます。
屋外観賞なら、保温できるスープや温かいお茶を用意すると冷え込み対策にもなります。
夜間観賞に便利なレジャーグッズ
屋外での観月会やピクニックには、快適に過ごすためのグッズが役立ちます。
折りたたみ式のレジャーシートやコンパクトチェアがあれば、長時間の観賞も快適。
LEDランタンやキャンドル型ライトは手元を照らすだけでなく、雰囲気作りにも最適です。
飲み物や食べ物を入れる保冷・保温バッグを持参すれば、移動中も美味しさをキープできます。
防寒対策と虫よけグッズ
10月初旬の夜は、日中との気温差が大きく、意外と冷え込みます。
ブランケットや膝掛け、軽量のダウンジャケットがあれば快適に過ごせます。
特に河川敷や高台など風通しの良い場所では、防風性のあるアウターが活躍します。
また、秋でも蚊や小さな虫がいる場合があるため、虫よけスプレーや携帯用蚊取り線香を用意すると安心です。
夜露で足元が冷えないよう、防水性のある靴や靴下を選ぶのもポイントです。
7. まとめ|2025年の中秋の名月を特別な思い出に

2025年の中秋の名月は、10月6日(月)。
しかも今年は満月と同日で、まさに一年で最も美しい月を楽しめる貴重な日です。
都市部の夜景スポットから自然豊かな高原、歴史ある寺社まで、全国には名月を堪能できる場所が数多くあります。
さらに、観月会やライトアップイベント、限定スイーツなど、この時期ならではの楽しみも盛りだくさん。
スマホやカメラでの撮影テクニックを活用すれば、SNS映えする写真も残せますし、お月見団子や秋の味覚を用意すれば、観賞の時間はもっと豊かになります。
夜間は冷え込むこともあるため、防寒や虫よけなどの準備も忘れずに。
今年の中秋の名月は、少し早めに計画を立て、家族や友人、恋人と特別な時間を共有しましょう。
澄んだ秋の夜空に浮かぶまんまるの月は、きっと忘れられない思い出になるはずです。