
「車は欲しいけど、維持費が不安」「車検や税金の手続きが面倒」「たくさん乗るから走行距離制限が心配」——そんな悩みを抱えている方に注目されているのがカーリースです。
購入するよりも手軽で、必要なときに車を使えるカーリースですが、実際のところ、車検や税金、走行距離の制限など、本当にお得なの?と疑問に思う方も多いはず。
本記事では、カーリースを検討している人が気になる「車検・走行距離・税金の仕組みと注意点」をわかりやすく解説。
購入との違いや、自分に合った選び方のヒントまで網羅しています。
「手間なくマイカー感覚で乗りたい」方は、ぜひ最後までチェックしてください。
そもそもカーリースとは?|仕組みとメリットを簡単解説

カーリースの基本|購入・ローンとの違いとは
カーリースとは「車を購入せずに月額で利用するサービス」です。
車を“借りる”という点で、購入やローンとは根本的に異なります。
自動車を購入すると、まとまった初期費用や各種税金、維持管理の手間がかかります。
一方、カーリースではリース会社が所有者であるため、利用者は月額料金を支払うだけで、必要な期間だけ車を使うことができます。
たとえば、300万円の新車を現金購入する場合、車両本体価格のほかに税金や諸費用もかかり、総額は350万円を超えることも。
カーリースなら頭金0円でも乗り始められ、5年リース契約で月額3~4万円で新車に乗れるケースもあります。
購入よりも「気軽に乗れる」のがカーリースの大きな魅力。
ライフスタイルに合わせて、車を“所有しない”という選択肢が注目されているのです。
月額料金に何が含まれている?
カーリースの月額料金には、車両代金のほか、税金・保険・車検費用なども含まれている場合が多いです。
多くのカーリース会社では「メンテナンスパック付きプラン」や「コミコミ定額プラン」などを用意しており、利用者が面倒な手続きをせずに済むようになっています。
月額35,000円のリース契約に、自動車税・重量税・自賠責保険・車検代まで含まれていれば、追加費用をほとんど気にせずに利用できます。
これにより、突発的な出費の心配も減ります。
月額料金の中身をよく確認すれば、「実はかなりお得」なケースも。
契約前に“何が含まれているか”をチェックすることが大切です。
こんな人に向いている!カーリースの利用者タイプ
カーリースは「手間なく車に乗りたい人」「ライフスタイルが変わりやすい人」にぴったりです。
購入と違って、契約期間が終われば返却するだけ。
ライフステージに応じて、車種や契約プランを柔軟に変えられるのが最大の強みです。
子育て世代でミニバンを使いたいが、数年後には小型車に戻したい人や、転勤が多く短期的に車を利用したい人には特におすすめです。
長く同じ車に乗る予定がない人や、車にかかる維持費・手間をなるべく抑えたい人は、カーリースという選択肢を前向きに検討する価値があります。

カーリースの「車検」はどうなる?手続き・費用の仕組み

車検込みプランが一般的|ユーザーの負担は?
多くのカーリースでは「車検費用込み」のプランが用意されており、ユーザーが追加費用を負担することは基本的にありません。
カーリース会社は、契約期間中に発生する車検のタイミングをあらかじめ把握しており、その分の費用を月額リース料に組み込んでいます。
これにより、車検時の高額出費に悩まされることなく、安心して利用できるのです。
たとえば、3年リースの場合は車検が不要(新車は3年後に初回車検)ですが、5年以上のリース契約をする際は途中に1回以上の車検が入ります。
こうした費用も「車検込みプラン」であれば、すべてカバーされます。
「車検のたびに10万円以上の出費が痛い…」という人には、車検費用がリース料に含まれるのは非常に大きなメリットです。
「点検・整備」の範囲は契約次第で異なる
カーリースのプランによって、どこまでのメンテナンスが含まれるかは大きく異なります。
一部のリースでは、オイル交換やタイヤの摩耗交換などの日常メンテナンスまでカバーしてくれる「メンテナンスパック付きプラン」もあります。
逆に、最低限の法定点検しか含まれていないプランもあるため、事前確認が重要です。
「フルメンテナンスパック」を選べば、ブレーキパッドやバッテリー、ワイパーゴムの交換まで対象になることがあります。
一方で「セルフメンテナンスプラン」では、点検費用は含まれず、自己負担になるケースもあります。
車検込みでも、どこまでが「コミコミ」なのかは契約によって異なるため、自分の予算・希望に応じて最適なプランを選ぶことが大切です。
購入と比較|どれくらいラクになる?
購入に比べて、カーリースは車検の手間と費用の両方を大幅に減らせます。
自家用車を所有していると、車検のたびに整備工場に持ち込んだり、見積もりや調整を自分で行う必要があります。
カーリースの場合は、提携工場での一括対応や、送迎付き対応が受けられる場合もあります。
あるカーリースでは、車検前にリース会社から案内が届き、日時を指定すれば車の引き取り・代車の手配・整備・返却までを一括で行ってくれます。
ユーザーは鍵を渡すだけで完了というケースもあります。
忙しいビジネスパーソンや子育て世代には、こうした“ラクさ”がカーリース最大の魅力。
車検のストレスから解放されたい人には最適です。

走行距離制限って厳しいの?カーリースで気をつけるべき点

「月1,000km」「年10,000km」などの制限とは
カーリースでは走行距離制限が設定されているのが一般的で、「月1,000km」や「年間10,000km」などが目安となります。
リース契約は、契約終了後に車を返却することが前提。
その際の車両価値(残価)を予測して契約金額が決まるため、走行距離が多いと車の価値が下がり、リース会社の損失リスクが高まるのです。
たとえば「月1,000km」の制限がある場合、1年で12,000kmまでの走行が許容範囲となります。
これを超えた場合、1kmあたり5〜15円程度の追加料金が発生するケースが一般的です。
日常使いなら問題ない距離でも、「長距離通勤」や「旅行好き」な方は注意が必要。
契約時に自分のライフスタイルと照らし合わせることが大切です。
オーバーするとどうなる?追加料金のリスク
走行距離を超過すると追加費用が発生する可能性があるため、注意が必要です。
超過走行はリース会社にとって車の価値を下げる要因になるため、あらかじめ「1kmあたり〇円」という追加料金が契約に定められています。
これが積み重なると意外と大きな出費に。
仮に1年間で5,000kmオーバーし、超過料金が10円/kmだった場合、50,000円もの追加支払いが契約終了時に発生することになります。
旅行や出張で距離を走る方には無視できない金額です。
安心して乗るためには、月間の平均使用距離を見積もって、余裕のあるプランを選ぶのが賢明です。
距離無制限のプランがある場合は、そちらも検討してみましょう。
距離無制限リースも存在する?選び方のポイント
実は「距離無制限」や「上限が高めに設定された」カーリースプランも存在します。
近年、カーリース市場は多様化しており、長距離利用者向けの柔軟なプランも増えています。
特に法人契約や、業務利用前提のリースでは、距離無制限が選べることもあります。
ある大手リース会社では、月額料金を少し上げることで「年間15,000km」「距離無制限」のプランに切り替え可能。
出張や帰省が多い方でも安心して利用できる仕組みが整っています。
「距離制限」がネックでカーリースをためらっている人は、距離無制限または高上限のリースがある会社を選ぶとストレスフリーに活用できます。
税金・保険はリース料に含まれる?維持費のリアル

自動車税・重量税・自賠責保険の扱い
カーリースの多くは、自動車税・重量税・自賠責保険といった法定費用が月額料金に含まれています。
これらの法定費用は本来、車の所有者が毎年または車検ごとに支払う義務がありますが、カーリースでは車両の所有者はリース会社。
利用者は「借りている立場」なので、これらの税金・保険を直接支払うことはありません。
普通車を所有していると、毎年自動車税で約3〜5万円、車検ごとに重量税・自賠責で数万円が必要です。
リースの場合、それらすべてが「月額利用料」にパッケージ化されており、突発的な支出がなく、家計管理がしやすいという声も多いです。
税金や保険の手続きもすべてお任せできるため、「維持費の不安がなく、乗るだけでOK」というのが、カーリース最大の魅力のひとつです。
購入よりもラク!「税金込み」のメリットとは
「税金込み」のカーリースは、車を維持する手間とストレスを大幅に軽減してくれます。
車を購入すると、毎年の税金の支払い通知が来たり、車検のたびに保険の更新や支払いが必要になります。
カーリースではそれらの費用と手続きをすべて一元化できるため、車のある生活が非常にシンプルになるのです。
忙しいビジネスマンや、育児や家事で時間の取れない主婦・主夫の方からは、「カーリースは手間がかからないから助かる」との声が多く、実際に支払いを自動引き落としで管理してくれる会社も増えています。
時間や手続きに追われることなく、車に乗る楽しさだけを味わいたい人にとって、「税金込みプラン」はとても合理的な選択です。
追加で発生するコストには注意!
カーリースには基本的な費用が含まれている反面、契約内容によっては別途発生するコストもあるので注意が必要です。
たとえば、任意保険(車両保険含む)はリース会社とは別契約になることが多く、利用者が自分で加入しなければならない場合があります。
また、ガソリン代や駐車場代は当然自己負担です。
事故を起こした際の修理費用や、傷・へこみなどの返却時の原状回復費用は、契約により請求されるケースがあります。
また、消耗品(タイヤ、バッテリーなど)の交換費用が別料金になるプランも。
「税金込み=すべて無料」と誤解せずに、“どこまでが月額に含まれているか”を明確に把握することが失敗しないカギになります。

結局カーリースはお得?購入と比較して考える

初期費用・月額料金の比較
カーリースは初期費用が圧倒的に少なく、毎月の支出も一定でわかりやすいのが魅力です。
車を購入する際には、頭金や登録費用、税金などで数十万円の出費がかかるのが一般的です。
一方、カーリースでは頭金なし・定額制でスタートできるケースが多く、家計へのインパクトを抑えながら新車に乗れます。
たとえば、200万円の新車を購入する場合、頭金20万円+諸費用で合計40〜50万円程度が初期費用として必要です。
カーリースなら、月額3〜4万円で契約開始できるため、まとまったお金が不要で、車を持ちたい若い世代や副業中の人にも人気です。
まとまった出費が難しい方や、一定額で車を管理したい人には、カーリースは非常にお得な選択肢になります。
長期 vs 短期|ライフスタイルに合うのは?
「お得さ」は利用期間とライフスタイルに大きく左右されます。カーリースが向いているのは“短〜中期的に車が必要”なケースです。
リース期間が5年以内であれば、メンテナンス費用や税金込みのプランでトータルコストを抑えやすく、非常に合理的です。ただし、10年以上長く乗り続けたい場合は、購入した方が結果的に割安になることもあります。
通勤や週末のレジャーで使う程度の人が5年間カーリースを利用した場合、車検・税金・維持費もすべてコミコミで、トータル費用が抑えられます。
反対に、1台を10年以上大事に乗る人は、ローンを組んででも購入した方がコストは下がる可能性があります。
あなたが「どのくらいの期間・どのように車を使うか」を明確にすれば、カーリースと購入、どちらが得かは見えてきます。
「お得になる人」「損する人」の違いとは?
カーリースは、使い方次第で“得にも損にも”なる選択肢です。
走行距離が少ない、車の知識が少ない、メンテナンスに手間をかけたくない人にはメリット大。
一方、毎日長距離を走る人や、車に強いこだわりがある人には不向きです。
自営業者やフリーランスで車を事業用に使いたい人は、経費としてリース代を計上できるため節税効果も狙えます。
一方で、「自分でパーツ交換を楽しみたい」「チューンアップしたい」人にとっては、リースの制約がストレスになる可能性があります。
カーリースで得する人の共通点は、「管理やメンテナンスを丸投げしたい」「短期で車を乗り換えたい」「とにかくラクに使いたい」人。
あなたの性格や使い方に合っているかを冷静に見極めましょう。
カーリースを選ぶときのチェックポイント【初心者向け】

「車検込み」「税金込み」か確認しよう
カーリースを契約する前に、車検や税金が月額料金に含まれているかを必ず確認しましょう。
「コミコミプラン」と言っても、実際には一部の費用しか含まれていないケースもあります。
車検や税金、オイル交換などが“別途請求”される可能性もあるため、契約内容を見落とさないことが重要です。
A社のリースでは「車検込み・自動車税込み・オイル交換付き」ですが、B社では「車両代のみ+別途オプションで整備費用」となっており、実質的な月額は後者の方が高くなることも。
安さだけで選ばず、“何が含まれているか”を明細で確認し、総合的に比較することが損を防ぐカギです。
走行距離の上限はライフスタイルに合ってる?
自分の生活スタイルに合わせて、走行距離制限が無理のない範囲に設定されているかを見極めることが必要です。
走行距離が制限を超えると、返却時に追加請求が発生するため、実質の支払額が跳ね上がるリスクがあります。
毎日の通勤距離や週末のドライブ頻度などを事前に洗い出しましょう。
「月1,000km」の制限付きリースで、週末に家族で遠出する習慣があると、あっという間に超えてしまい、年末に数万円の請求がくる…なんてことも珍しくありません。
余裕のある距離設定か、距離無制限プランの有無などをチェックし、自分にぴったりなプランを選びましょう。
返却条件や残価精算にも注意を
契約終了後の車両返却時にトラブルにならないよう、傷・汚れの扱いや残価精算ルールを事前に理解しておくことが大切です。
リース車は「返すことが前提」なので、返却時に「想定以上の損傷」があると、補修費用や差額精算が発生します。
中には“思ったより高額な請求”を受けて驚く人も…。
返却時に「ドアの小さなヘコミ」「シートの染み」「純正品以外のパーツ取り付け」などが問題視され、追加で数万円〜十万円の請求があった事例も報告されています。
契約書の中にある「原状回復の基準」「残価精算の条件」は必ず読み、わからない用語があればリース会社に質問しておくことが、安心のカーリース生活につながります。

まとめ|カーリースで失敗しないために知っておくべきこと

車検・税金の手間を減らしたいならアリ
車検や税金などの維持管理の手間を避けたい人には、カーリースは非常に合理的で安心な選択肢です。
購入の場合、税金や車検ごとに支払い・手続きが必要で、スケジュールの調整も手間ですが、リースならそのすべてを「月額料金」に含められるため、生活がシンプルになります。
繁忙期でもリース会社が点検や車検を手配してくれたり、請求書管理が不要だったりするため、仕事や家事で忙しい人には特に好評です。
「車に関する手間を一切かけたくない」「とにかくラクに乗りたい」人にとって、カーリースは手間とストレスを大幅に減らす有力な選択です。
走行距離・使用用途としっかり向き合おう
カーリースを選ぶ際は、走行距離の制限と実際の使用頻度をしっかり照らし合わせることが重要です。
自分のライフスタイルに合っていない距離制限プランを選ぶと、あとで高額な追加料金が発生する恐れがあります。
逆に、無駄に高い距離無制限プランを選ぶと、コスパが悪くなることも。
毎月800〜900km程度の運転しかしない人が「月2,000kmまでOK」の高額プランを選んでしまうと、支払いが割高になります。
一方で通勤や趣味で毎月1,500km以上乗る人が月1,000kmプランを選ぶと、超過料金で損をすることに。
「どのくらい車を使うのか」を冷静に分析し、それに合った走行距離プランを選ぶことで、カーリースはもっと便利でお得になります。
自分に合ったカーライフを見つけよう!
結局のところ、カーリースの向き・不向きは人それぞれ。あなたの生活や価値観に合った方法で、快適なカーライフを楽しみましょう。
カーリースは「所有せずに使う」という新しい車の持ち方。
長期的に乗りたい人、自由にカスタムしたい人には向かないかもしれませんが、「短期間だけ使いたい」「手間なく乗りたい」人にはぴったりです。
「子どもが小さい間だけミニバンに乗りたい」「転勤があるから購入はリスク」など、柔軟に車を選びたい人には、カーリースという形がぴったりハマります。
車の選び方に正解はありません。
カーリースも選択肢のひとつとして知った上で、自分に合ったカーライフを見つけることが、いちばんの正解です。